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2024.03.08 大学院 学生の活躍

TOKAI ENGINEERING COMPLEX 2024で研究発表しました/田村文乃さん、神戸駿斗さん、深谷明広さん


田村さんの発表の様子

2024年3月5日および6日に開催された日本機械学会東海支部第73期総会・講演会(TOKAI ENGINEERING COMPLEX 2024)において、大学院 工学研究科 機械工学専攻 篠原研究室2年の神戸駿斗、深谷明広さん、同1年の田村文乃さんによる3つの発表が行われました。

神戸さんによる発表の様子

神戸さんによる「空中ブランコロボットに生じる慣性力考慮の必要性」に関する発表では、2008年に開発された大型空中ブランコロボットを小型化した紙製空中ブランコロボットに焦点が当てられました。ブランコロボットは磁力や電気的動力を使用せず、機械的位置エネルギーによって動作する特殊なロボットです。3Dモデルの作製と解析を通じて、空中ブランコロボットに生じる慣性力の考慮が必要であることが確認されました。解析結果から、慣性力の影響はわずかであり、静的な状態で計算したトルクを使用しても問題ないことが示唆されました。今後、この研究が紙製空中ブランコロボットの進化に寄与する可能性を発表しました。

田村さんの発表の様子

田村さんによる「再現性向上を目指した紙製空中ブランコロボットの開発」に関する発表では、2008年に開発された大型空中ブランコロボットを教育的な玩具化し、紙製機体を開発することを目的としています。初期姿勢の違いが成功率に影響を与えることを踏まえ、ブランコ列の再設計を行い、再現性向上および初期姿勢による成功率変動の最小化を試みました。角速度の違いに注目し、ブランコの手すりと支点間の距離を変更することで、ブランコフレームの角速度を抑え、成功率を向上させました。これにより初期姿勢による成功率の差を抑え、紙製空中ブランコロボットの改善が達成されました。

深谷さんの発表の様子

深谷さんによる「有松・鳴海絞りにおける染色条件と染色性に関する研究」では、名古屋市の有松・鳴海地域で生産される絞り染め技術“有松・鳴海絞り”に焦点が当てられています。職人の高齢化や後継者難により自動化が進む中、染色条件の不透明さが課題となっています。染料の濃度、温度、染色時間の変化が布の染色性に及ぼす影響を評価するために、染色実験と画像処理を組み合わせた手法を採用しました。実験結果から、布を染料に浸す時間が長いほど濃く染まり、特に10秒から30秒の時間帯で色の変化が大きいことが示唆されました。これにより、有松・鳴海絞りの自動化における条件設定の指針が得られる可能性があることを発表しました。

これらの研究から、機械学会では機械工学から伝統工芸まで様々な分野で進歩が見られ、技術の発展に向けた新たな知見が得られました。聴講者からは、これらの研究が産業や社会に与える貢献に期待が寄せられました。

 
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